〇 前置き : 人が行う援助だから「人間味」を無視できない。 前回「トラウマと認知行動療法」について述べました。このコラムを書いた背景は「援助者側が当事者との前提の違いに気づかないことがないか」を日頃から臨床的に感じるためです。 …
前半はトラウマと機能不全家族について再考しました。後半は認知行動療法など将来を拡げる治療法を用いる際における、トラウマサバイバーの反応を踏まえた留意点です。 ▼トラウマの影響と認知行動療法の前編はこちら https://bl…
今回は、前半は機能不全家族での前提になりやすい関係性を示します。後半はこのようなトラウマ体験者に認知行動療法時に生じる当事者の反応について解説します。 今回は認知行動療法を例に挙げますが、他にも同じように未来への変化や拡大を狙う想起…
摂食障害は「止めることを目指せない」アディクション 以前嗜癖行為の一覧本の中で、監修者から食べ物依存と摂食障害の項目の一般本の執筆を任されたことがありました。改めて摂食障害だけに関する特徴があり、自助グループや関連団体や支援の必要性…
性的虐待の影響 (前置き) 性的虐待と境界性パーソナリティー障害(近年は情緒不安定性人格障害ともいいます)との関連性は、私が20代の時から当時師匠の先生とともに「子どもの虐待防止学会 (当時は研究会) 」などで発表してきました。 …
EAなどの自助グループは、有効なコミュニティとしての存在 アルコール(含マック)や薬物(含ダルク)のためのEmotion anonymous (EA)などの自助グループは、依存症関連や親子・対人関係問題の解決ツールにいまや欠かせない…
前半は自傷行為の役割や、当事者にとっての必要性について述べました。後半は自傷をしないとならないととらえるような、物事に対してすぐに緊急案件と感じる伏線についての一例を述べます。 ▼自傷行為の役割と方向性の前編はこちら htt…
衝動行為の捉え方 メンタルクリニックは、実際にはメンタルの「症状」や「衝動」で来院する方が多いですが、これはあくまで見える形となり、動機付けが出来た段階と捉えます。 様々な症状や衝動をきっかけとして人間関係などその方に纏わる「…
今回は共依存(人間関係の依存)における特徴の変遷とそれらと適切に向き合う方法ついて心療内科医が述べてみます。 アルコールが生み出した夫婦関係「共依存」とは?妻の特徴は? 基本的に共依存とは、例としてアルコール依存症の夫婦関係を…
「へこませて動かす」は禁物 今回は人間関係の基本として、上述の言葉を出します。 これには反論があるかもしれません。例えば、親子関係では「しつけ」と称して「言いきかせる」ことが推奨されることもあります。また会社では「いいから、言…