CATEGORY子育て

トラウマの影響と認知行動療法(後)
前半はトラウマと機能不全家族について再考しました。後半は認知行動療法など将来を拡げる治療法を用いる際における、トラウマサバイバーの反応を踏まえた留意点です。 変わりたいのに、たじろがせる理由 さてこのような家庭や生育での前提が…

トラウマの影響と認知行動療法 (前)
今回は、前半は機能不全家族での前提になりやすい関係性を示します。後半はこのようなトラウマ体験者に認知行動療法時に生じる当事者の反応について解説します。 今回は認知行動療法を例に挙げますが、他にも同じように未来への変化や拡大を狙う想起…

アルコール依存症による共依存(妻の特徴について)
今回は共依存(人間関係の依存)における特徴の変遷とそれらと適切に向き合う方法ついて心療内科医が述べてみます。 アルコールが生み出した関係性 - 共依存 共依存とは、例としてアルコール依存症の夫婦関係を代表する言葉で、お酒を飲ん…

「ならぬことはならぬ?」-釈然感の生まれ方
「へこませて動かす」は禁物 今回は人間関係の基本として、上述の言葉を出します。 これには反論があるかもしれません。例えば、親子関係では「しつけ」と称して「言いきかせる」ことが推奨されることもあります。また会社では「いいから、言…

児童虐待と投影性同一視 (前)
今回は児童虐待の心理について述、母親と子どもを例にして述べます。特に家庭内虐待に生じる慈しみと虐めの両極端さが焦点と考えています。 極端な行動の裏には「別の人」がいる 私は児童虐待の心理性について、「よしよし、バーン」と例えて…

ミュンヒハウゼン症候群と代理ミュンヒハウゼン症候群
ミュンヒハウゼン症候群とは ミュンヒハウゼン症候群とは、症状を呈するような行為を行い、周囲に救済を求めていく衝動をおこす病気(精神疾患)の名称です。これは虚偽性障害 (詐病=偽りの病気) のような、訴えだけで弱者を演出するよう試みる…

阪神タイガースという受け皿
今回はアルコール病棟時代に「阪神タイガース」がいかに患者さんの受け皿になっていたかを、私の研修医時代を振り返りながら述べます。 阪神-巨人戦への想い 「何故かわからないけど、アルコールの人って、阪神の帽子を被っている人が多いん…

「へこませて従わせる」- 家族に学ぶ無意識
今回は、家族という閉塞空間だからこそ通用するやり取りについて述べます。家族で問題ないと思った言い回しを無意識に他人に行うことで、ハラスメントなどあつれきにつながっています。 「どうしてそういうことするの?」という言い回し 以前…

DVによる後遺症について心療内科医が解説していきます
まず初めに夫やパートナーなどの相手からDVを受けている場合、知人やお近くの心療内科医などに相談されることをお勧めします。 ドメスティック・バイオレンス(DV)とは(男女共同参画局) 本題に入ります。配偶者暴力(DV)とは、配偶…

「決めつけられる」という不本意
コロナ渦のディスコミュニケーション コロナが世に出てきた当初、「コロナが怖い」で思い浮かぶ対象は「感染」でした。 確かに今春の緊急事態宣言前はそのようでした。しかし実際に緊急事態宣言に入り、人々の往来が少なくなると、「コロナが…