CATEGORY人間関係・いじめ・ハラスメント

投影性同一視と煽り運転:「お前は何やってんだ」の心理
クラクションに映る、自分の内なる不安 最近、煽り運転が社会問題としてたびたび取り上げられています。中には、前の車が少しブレーキを踏んだだけで、クラクションを鳴らし、怒鳴りながら運転席に詰め寄る――そんなニュースも目にします。このよう…

対人関係には「学年」がある(後) : 少しずつ学ぶ提案が拒否される理由
今回は対人関係の学年を意識することに対する後編です。我々援助者側の戒めも入っています。 援助を拒む背景にある「即効性信仰」 援助者が少しずつスモールステップでの関わりを提案すると、本人は「それじゃ遅すぎる」「もっと早く効果が出…

対人関係には「学年」がある (前) : 九九も割り算もすっ飛ばして、因数分解レベルを求める心理
今回は対人関係援助の流れについて述べます。DVや虐待、パワハラといった強要、騒ぐといった形のぎくしゃくについての援助を述べます。内容は援助職としての自らの戒めも含みます。前後半二回に分けて述べます。 導入:算数と対人援助のたとえ話 …

言い合いがループするとき、言いたい相手は“そこにいない人”なのかもしれません
言い合いが“ループ”する感覚 会話の中で、なぜか話が前に進まず、同じやりとりが繰り返されることはないでしょうか?たとえば、サービス窓口でのクレームや、病院や役所での怒鳴り声。相手が説明しても、なぜかまた最初に戻ってしまう。終わる気配…

カスタマーハラスメントの対応【接遇教育】
精神科の現場では、いわゆるカスタマーハラスメント(クレーマー)に対しては、患者さんを「加害者にさせない」という観点から、対応の在り方を共有しています。わかりやすく「カスタマーハラスメントから組織を守るにはどうしたらよいか」という方向性を優…

「気難しさ」や「めんどくささ」の奥にあるもの
はじめに 「めんどくさい人」「気難しい人」と言われる様子が。時に自分自身がそう感じられることもあるかもしれません。でも、私たちはその表面的な態度や反応だけを見て判断してしまいがちです。このブログでは、私たちがなぜ気難しくなってしまう…

「ほっとけへんのや」は美学ではない
この項目は関西弁を例として述べていきます。関西の方から見れば「そういう意味じゃない」と捉える想定も前提としていますが、あくまで言葉から来るその人間関係と距離感をわかりやすくするために用いています。今回は読み物としてご覧ください。 「…

パワハラ問題への本質的アプローチ-家族背景を見つめる(後)
今回の項の前半はパワハラから始まり、暴走行為など衰退した衝動行為の流れを述べました。時代が事象に適正に距離を取る方向に動いていくことを期待し、現在の問題であるSNS攻撃について発展させます。 ▼前半の記事はこちら https…

パワハラ問題への本質的アプローチ-家族背景を見つめる(前)
今回は最初はパワハラ(パワーハラスメント)を題材として、人間関係の関連性を照らし合わせて述べます。 1. パワハラは単なる個人間トラブルではない 俗に言うパワハラが発生した場合、私たちは表面的な二者関係の問題として処理すること…

決めつけてくる人の「決めつけ癖」は教わった行動
決めつけてくる人の「決めつけ癖(Judgmentalism)」が悪いことだとは限らない? 最近、特にSNS上では「決めつけ」がしばしば問題になります。「それってあなたの決めつけですよね?」という批判は、一種の定型句のように使われるこ…