CATEGORY人間関係

不安定な時こそ、相手の事情をみつめる
相手の気持ちをのぞき込む 人間関係で悩んだ時に、自分がどのようにしたらいいかと考えがちです。確かにこのような視点が優先されることは初めのうちは仕方ないことです。しかしカウンセリングや事象帯にする解釈を加えていくことによって、相手の視…

トラウマと自己肯定感のありかたについて
〇 前置き : 人が行う援助だから「人間味」を無視できない。 前回「トラウマと認知行動療法」について述べました。このコラムを書いた背景は「援助者側が当事者との前提の違いに気づかないことがないか」を日頃から臨床的に感じるためです。 …

トラウマの影響と認知行動療法(後)
前半はトラウマと機能不全家族について再考しました。後半は認知行動療法など将来を拡げる治療法を用いる際における、トラウマサバイバーの反応を踏まえた留意点です。 変わりたいのに、たじろがせる理由 さてこのような家庭や生育での前提が…

トラウマの影響と認知行動療法 (前)
今回は、前半は機能不全家族での前提になりやすい関係性を示します。後半はこのようなトラウマ体験者に認知行動療法時に生じる当事者の反応について解説します。 今回は認知行動療法を例に挙げますが、他にも同じように未来への変化や拡大を狙う想起…

摂食障害の治療過程での性的虐待トラウマの関連性
摂食障害は「止めることを目指せない」アディクション 以前嗜癖行為の一覧本の中で、監修者から食べ物依存と摂食障害の項目の一般本の執筆を任されたことがありました。改めて摂食障害だけに関する特徴があり、自助グループや関連団体や支援の必要性…

自助グループの新たな役割
有効なコミュニティとして アルコール(含マック)、薬物(含ダルク)、Emotion anonymous (EA)などの自助グループは、依存症関連や親子・対人関係問題の解決ツールにいまや欠かせない存在とはいうことは揺るぎないでしょう。…

自傷行為の役割と方向性(後)
前半は自傷行為の役割や、当事者にとっての必要性について述べました。後半は自傷をしないとならないととらえるような、物事に対してすぐに緊急案件と感じる伏線についての一例を述べます。 リストカットはオーバーラップの証 自傷の中でも代…

アルコール依存症による共依存(妻の特徴について)
今回は共依存(人間関係の依存)における特徴の変遷とそれらと適切に向き合う方法ついて心療内科医が述べてみます。 アルコールが生み出した関係性 - 共依存 共依存とは、例としてアルコール依存症の夫婦関係を代表する言葉で、お酒を飲ん…

「ならぬことはならぬ?」-釈然感の生まれ方
「へこませて動かす」は禁物 今回は人間関係の基本として、上述の言葉を出します。 これには反論があるかもしれません。例えば、親子関係では「しつけ」と称して「言いきかせる」ことが推奨されることもあります。また会社では「いいから、言…

【HALT?CAGE?LOST】依存症について
日本では、HALTやCAGE、LOSTなど、依存症治療に対して英語4文字をプラカードにして促している傾向があるように見えます。 本記事では、 HALT CAGE LOST それぞれの意味を説明した上で、専…