ARCHIVE沼田真一
対人関係には能力に応じた「学年」がある (前) : 九九も割り算もすっ飛ばして、因数分解レベルを求める心理
今回は対人関係援助の流れについて述べます。DVや虐待、パワハラといった強要、騒ぐといった形のぎくしゃくなどの対人関係ついて、”対人関係には能力に応じた「学年」がある”ということをテーマに迫っていきます。内容は援助職としての自らの戒めも含み…
「どこ見てんだよ?」の正体─日本語に潜む“疑問詞=禁止”の心理構造
「疑問」のふりをした禁止 「どこ見てんだよ」「何してんの」「どうしてそんなことするの」。このような言葉を耳にすると、私たちは自然と身構えます。「どこ?」「何?」「どうして?」という疑問詞がついているにもかかわらず、これらの言葉に答え…
言い合いがループするとき、言いたい相手は“そこにいない人”なのかもしれません
言い合いが“ループ”する感覚 会話の中で、なぜか話が前に進まず、同じやりとりが繰り返されることはないでしょうか?たとえば、サービス窓口でのクレームや、病院や役所での怒鳴り声。相手が説明しても、なぜかまた最初に戻ってしまう。終わる気配…
AIカウンセリングと対面カウンセリングの違い :「会うこと」の意味を考える
「聞いてくれるAI」と「先を見据える医療者」のカウンセリング 最近では、AIと会話しながら自分の悩みを整理する方が増えています。いわゆる「AIカウンセリング」を受ける人が多く見られます。確かに、AIは休まず話を聞いてくれるし、あいづ…
カスタマーハラスメントの対応【接遇教育】
精神科の現場では、いわゆるカスタマーハラスメント(クレーマー)に対しては、患者さんを「加害者にさせない」という観点から、対応の在り方を共有しています。わかりやすく「カスタマーハラスメントから組織を守るにはどうしたらよいか」という方向性を優…
「気難しさ」や「めんどくささ」の奥にあるもの
はじめに 「めんどくさい人」「気難しい人」と言われる様子が。時に自分自身がそう感じられることもあるかもしれません。でも、私たちはその表面的な態度や反応だけを見て判断してしまいがちです。このブログでは、私たちがなぜ気難しくなってしまう…
星1レビューの奥にある「正義」と「ギャラリー」の心理
精神科・メンタルクリニックをめぐる誤解とその背景 私たち精神科・心療内科などのメンタルクリニックに対して、ときおりGoogleレビューで「星1つ」といった強い否定的な評価が寄せられることがあります。その多くは「お勧めしません」と断定…
「ほっとけへんのや」は美学ではない
この項目は関西弁を例として述べていきます。関西の方から見れば「そういう意味じゃない」と捉える想定も前提としていますが、あくまで言葉から来るその人間関係と距離感をわかりやすくするために用いています。今回は読み物としてご覧ください。 「…
口コミに込められる “正しくありたい” 想い
今回はSNSや口コミなどにおける、“伝える衝動”とその奥にある心のしくみについて述べます。 想像で語る「口コミ」が生まれるとき ある場所に行こうと思ったとき、何かを選ぼうとしたとき、その印象を決める手がかりとして、誰かが残した…



