CATEGORY家庭問題・子育て
加害者は元被害者 (後)
心理学用語における「敵意帰属バイアス」は、今回取り上げた煽り運転の例だけではなく、様々なところに応用されるものかと思います。最後の項は一連の項の肝である「帰属」観念、および「敵意」としての変換について示します。 ▼「加害者は元被害者…
加害者は元被害者 (中)
前回は、「煽り運転」における心理状態 (衝動励起) の流れを示しました。このあとは、煽り運転の流れにおける心理学用語の解説、「敵意帰属バイアス」の説明します。まずはバイアスの生じ方について述べ、次項にて煽り運転への結びつけとします。 …
加害者は元被害者 (前)
加害者治療の重要性 精神科治療の一つに、加害者治療というのが徐々に出てきています。最初はDVや児童虐待など身体的な攻撃衝動に始まり、次第に心理的な虐待、いじめ、そして万引きや住居侵入や痴漢などの性衝動に対して、様々な治療が行われてい…
自己肯定感が物事の習得に及ぼす影響
今回は自己肯定感の影響について、学習法に焦点をあてて述べてみます。 自己肯定感という前提 世間には「習うより慣れろ」という言葉があります。職人さんや料理人を初めとしたモノづくりの人、あるいは私ども援助職でもよく聞く…
アルコール依存症による夫婦共依存(妻の特徴について)
今回は共依存(人間関係の依存)における特徴の変遷とそれらと適切に向き合う方法ついて心療内科医が述べてみます。 アルコールが生み出した夫婦関係「共依存」とは?妻の特徴は? 基本的に共依存とは、例としてアルコール依存症の夫婦関係を…
「ならぬことはならぬ?」-釈然感の生まれ方
「へこませて動かす」は禁物 今回は人間関係の基本として、上述の言葉を出します。 これには反論があるかもしれません。例えば、親子関係では「しつけ」と称して「言いきかせる」ことが推奨されることもあります。また会社では「いいから、言…
投影性同一視と児童虐待の関係(後)
今回は家庭内でなにかしらの心理的なお悩みを持たれている方向けに、児童虐待の心理について、母親と子どもを例にして紹介していきます。特に家庭内虐待に生じる慈しみと虐めの両極端さが焦点と考えています。 ▼投影性同一視と児童虐待の関係の前編…
投影性同一視と児童虐待の関係(前)
今回は児童虐待の心理について述べ、母親と子どもを例にして述べます。特に家庭内虐待に生じる慈しみと虐めの両極端さが焦点と考えています。 極端な行動の裏には「別の人」がいる 私は児童虐待の心理性について、「よしよし、バーン」と例え…
ミュンヒハウゼン症候群と代理ミュンヒハウゼン症候群-チェックしてみましょう
ミュンヒハウゼン症候群とは?当てはまらないか症状チェック! ミュンヒハウゼン症候群とは、症状を呈するような行為を行い、周囲に救済を求めていく衝動をおこす病気(精神疾患)の名称です。これは虚偽性障害 (詐病=偽りの病気) のような、訴…
「見捨てられ不安」と「毒親」
見捨てられ不安とは 「いつも自分のそばにいてくれないと、不安になる」、「友だちに対しても、なぜか嫉妬してしまう」このように、信頼している人との間に距離を感じるようになると、見捨てられたようで不安でたまらない気持ちになることを「見捨て…