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こころ、こんにちは。ブログ

    川崎沼田クリニック

人間関係はコーディネート

 
 
 

人間関係は洋服のコーディネートに似ている

人間関係の悩みは、洋服のコーディネートに例えることができます。センスが今ひとつだと、流行に乗れなかったり、場にそぐわなかったりすることがあります。毎回同じ服ばかり着ていれば、周囲との関係がぎくしゃくすることもあるでしょう。

しかしその服を選んだ時には「これがいい」と思っていたはずです。ただ、それが今の自分や人間関係に合わなくなってきただけなのです。

少しずつ新しい色を取り入れる

洋服選びでは、シャツやジャケットの色違い、素材や丈の違い、季節感などを参考にしながら少しずつバリエーションを増やしていきます。人間関係も同じで、やり方や表現の仕方に新しい要素を取り入れることで、関係の「しみ」や「窮屈さ」から抜け出せます。

大切なのは、一気に全部を変えようとしないこと。洋服の選び方にも“目が慣れる”時間が必要なように、人間関係の調整も段階的に行うのが無理のない方法です。少しずつ新しい色や組み合わせを試していくことが、結果的に長く続く関係を築く近道です。

防御服を着たくなるとき

一方で、切迫した状況に直面すると、「防御服」のように急激な変化を求める方もいます。これまでコーディネートを考えたこともない人が、突然華やかな服で一気にイメージを変えようとするようなものです。

しかし、人間関係には洋服のような“試着”はできません。そこで私たちは、あらかじめ変化後の姿をイメージしてもらうお手伝いをします。急な変化は、自分も周囲もついていけず、かえって違和感や摩擦を生みやすいのです。

人間関係は「学年」のように段階がある

人間関係の改善には「学年」のような段階があります。割り算や分数を理解していない人が、いきなり因数分解に取り組むことは難しいでしょう。けれど、当事者はつい難しい課題に飛びつきたくなるものです。そこが、自由に試着できる洋服選びとは違う点です。

興味深いのは、本当はコーディネートが必要なのに、その必要性を感じていない人ほど「こうでねぇと(こうでないと)」という固定観念を強く持っていることです。
本来の人間関係は、「ここでなければならない」という枠を広げていくことで楽になります。だからこそ、人間関係はコーディネートなのです。

少しずつ学び、少しずつ変えていく。新しい色や形を少しずつ取り入れながら、自分に似合う関係の形を見つけていく。その積み重ねが、無理なく長く着られる「あなたらしい関係」を作っていきます。

最後に

川崎市のメンタルクリニック・心療内科・精神科『川崎沼田クリニック』では、人間関係のお悩みのほか、さまざまな精神的なお悩みをお持ち方の診察を行っております。下記HPよりお問い合わせください。
https://kawasaki-numata.jp

 

院長プロフィール

川崎沼田クリニック 院長
日本精神神経学会 専門医

沼田真一

平成12年、秋田大学医学部卒。
同年東北大学医学部精神科に入局後、東北会病院(仙台)嗜癖疾患専門病棟にて併行研修。
平成14年、慶應義塾大学精神科医局に移り、同時に家族機能研究所・さいとうクリニック(東京・港区)で研鑽する。
平成16年、財団法人井之頭病院(東京・三鷹)で、アルコール依存症専門病棟担当医。
平成17年よりはさいとうクリニックで、アルコール依存・摂食障害・DV(虐待)・ひきこもりなど家族問題と精神疾患に従事する傍ら、産業医としての診療や各種のハラスメントなど組織内の人間関係問題に対する相談業務を担う。

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