CATEGORYその他のお悩み
なぜ・どうしてを使わない理由
今回はカウンセリングに関するミニコラムです。 日本語の疑問詞には裏の意味がある 私達援助職は、クライアントにその理由や由縁を問いかけるときに、「なぜ」「どうして」という言葉を使わないことが推奨されています。その理由は日本語の会…
ギャンブルの今昔-こころの健康を取り返すべく
今回はギャンブルの行動嗜癖の変遷を取り上げます。まずは日本で典型的なパチンコ・パチスロについてです。 日本のギャンブル依存症の構図-パチンコ・パチスロ依存症 行動嗜癖の代表的な一つであるギャンブル依存症ですが、これはゲーム依存…
トラウマ治療のゴール(後) – 極端さを手放す
前回は家族問題や人間関係上のトラウマが「極端さ」をもたらすことを中心に解説しました。今回の後半は、自動車教習の例えを用いてトラウマ治療のゴールを説明していきたいと思います。 ▼「トラウマ治療のゴール」の前編はこちら http…
川崎での精神医療は・2
メンタルクリニックは背景がより重要 精神科は症状や状態像を見つめること以外の要素を必要とするところとが多いです。その大きなものは、科学に準ずる以外の要素つまり個人事情を踏まえる必要があることでしょう。 不安神経症や恐怖症、PT…
川崎での精神医療は・1
私は家族・対人関係問題や社会事象に伴う精神医療が専門のため、今日は多様性の高い川崎でメンタルヘルスを扱うメリットを述べていきたいと思います。まずは産業メンタルヘルスを例にとります。 〇 様々な社会問題を有する川崎 私は仙台か…
震災とコロナ : 災害後の「気が立つ」反応
有事時の心因反応 東日本大震災後数回、東京から現地のアルコール問題の支援に携わっています。沿岸部の気仙沼・南三陸に向かう道路の周囲の木々の下半分は、津波の塩水をかぶって茶色に染まっていることに驚かされました。しかし現地の人々と触れて…
阪神タイガースという受け皿
今回はアルコール病棟時代に「阪神タイガース」がいかに患者さんの受け皿になっていたかを、私の研修医時代を振り返りながら述べます。 阪神-巨人戦への想い 「何故かわからないけど、アルコールの人って、阪神の帽子を被っている人が多いん…
神経症について
今回は適応障害の原点である「神経症」という概念について要点を述べてみます。 神経性は個体ではなく、周囲や他者との「関係性」が焦点となる疾患です。 前提 : 「学んだことは、使いたくなる」という怖さ 昔から一般的にも使われ…
こころの治療に「ウケ」は要らない
ことばの独り歩き こころの分野はどうしても広くなることもあり、いまも昔も様々な一般本の題材となります。よって流行語というのも出てきます。特に人間関係に関するワードは多くみられます。時々ワードのインパクト重視になり、その意味の嚙み砕き…
患者さんをお諫めするとき
対人関係にコミットするクリニックとして、回復を願って患者さんをお諫めするときがあります。 対人関係問題を扱うクリニックとして 当院は症状や衝動の収まりの一環として、対人スキルの拡大の寄与に取り組んでいます。その中にはすぐに実践…