CATEGORYその他のお悩み

川崎での精神医療は・1
私は家族・対人関係問題や社会事象に伴う精神医療が専門のため、今日は多様性の高い川崎でメンタルヘルスを扱うメリットを述べていきたいと思います。まずは産業メンタルヘルスを例にとります。 〇 様々な社会問題を有する川崎 私は仙台か…

震災とコロナ : 災害後の「気が立つ」反応
有事時の心因反応 東日本大震災後数回、東京から現地のアルコール問題の支援に携わっています。沿岸部の気仙沼・南三陸に向かう道路の周囲の木々の下半分は、津波の塩水をかぶって茶色に染まっていることに驚かされました。しかし現地の人々と触れて…

阪神タイガースという受け皿
今回はアルコール病棟時代に「阪神タイガース」がいかに患者さんの受け皿になっていたかを、私の研修医時代を振り返りながら述べます。 阪神-巨人戦への想い 「何故かわからないけど、アルコールの人って、阪神の帽子を被っている人が多いん…

神経症について
今回は適応障害の原点である「神経症」という概念について要点を述べてみます。 神経性は個体ではなく、周囲や他者との「関係性」が焦点となる疾患です。 前提 : 「学んだことは、使いたくなる」という怖さ 昔から一般的にも使われ…

こころの治療に「ウケ」は要らない
ことばの独り歩き こころの分野はどうしても広くなることもあり、いまも昔も様々な一般本の題材となります。よって流行語というのも出てきます。特に人間関係に関するワードは多くみられます。時々ワードのインパクト重視になり、その意味の嚙み砕き…

患者さんをお諫めするとき
対人関係にコミットするクリニックとして、回復を願って患者さんをお諫めするときがあります。 対人関係問題を扱うクリニックとして 当院は症状や衝動の収まりの一環として、対人スキルの拡大の寄与に取り組んでいます。その中にはすぐに実践…

日本人とその煽られ方 ~ヒューリスティクスについて
「カリキュラム」に価値観を置きやすい日本人 こと日本人は、「ひとつひとつ」「一歩一歩」という考え方に親和性があります。他にも、「伝統」「元祖」「本舗」「老舗」など、「脈々と受け継がれている」ものに評価を置きがちです。こと悩み事に対す…

メンタルクリニックの薬と服薬の立ち位置
本日は心療内科・メンタルクリニックでのお薬の位置づけについて、日頃の診療・治療で患者さんに説明していることを紹介していきます。 まずは「海に浮いている状態」をイメージする 心療内科・メンタルクリニックの診療の際によく「どのよう…

神経症の治療 : 職場の人間関係
今回のキーワードは「不安は偏りから生じる」「トラウマ(過去の影響)」などです。 「その問題はまた起こるか?」…神経症という強迫思考 今回は少々堅い話から入りますが、いわゆる神経症とは、脳のバイアスに基づくものです…

【メンタルクリニックのもう一つの役割】「衝動」について
メンタルクリニックでは、日頃、精神障害・精神疾患などの精神病を日頃診療対象としておりますが、患者様の「衝動」についても診断を行なっております。この記事ではメンタルクリニックではどのように患者様に「衝動」に向き合っているのか、治療を行ってい…