
〇 納得感がない体験や決断が、いびつな人間関係の源 今回は改めて、昔ながらのアルコール依存症治療の「三本柱」を見つめていきたいと思います。背景にはこのマークが出たころには、援助側も当事者側も「酒をやめる」こと自体が目標になってました…
〇 前置き : 人が行う援助だから「人間味」を無視できない。 前回「トラウマと認知行動療法」について述べました。このコラムを書いた背景は「援助者側が当事者との前提の違いに気づかないことがないか」を日頃から臨床的に感じるためです。 …
前半はトラウマと機能不全家族について再考しました。後半は認知行動療法など将来を拡げる治療法を用いる際における、トラウマサバイバーの反応を踏まえた留意点です。 変わりたいのに、たじろがせる理由 さてこのような家庭や生育での前提が…
今回は、前半は機能不全家族での前提になりやすい関係性を示します。後半はこのようなトラウマ体験者に認知行動療法時に生じる当事者の反応について解説します。 今回は認知行動療法を例に挙げますが、他にも同じように未来への変化や拡大を狙う想起…
摂食障害は「止めることを目指せない」アディクション 以前嗜癖行為の一覧本の中で、監修者から食べ物依存と摂食障害の項目の一般本の執筆を任されたことがありました。改めて摂食障害だけに関する特徴があり、自助グループや関連団体や支援の必要性…
性的虐待の影響 (前置き) 性的虐待と境界性パーソナリティー障害(近年は情緒不安定性人格障害ともいいます)との関連性は、私が20代の時から当時師匠の先生とともに「子どもの虐待防止学会 (当時は研究会) 」などで発表してきました。 …
有効なコミュニティとして アルコール(含マック)、薬物(含ダルク)、Emotion anonymous (EA)などの自助グループは、依存症関連や親子・対人関係問題の解決ツールにいまや欠かせない存在とはいうことは揺るぎないでしょう。…
前半は自傷行為の役割や、当事者にとっての必要性について述べました。後半は自傷をしないとならないととらえるような、物事に対してすぐに緊急案件と感じる伏線についての一例を述べます。 リストカットはオーバーラップの証 自傷の中でも代…
衝動行為の捉え方 メンタルクリニックは、実際にはメンタルの「症状」や「衝動」で来院する方が多いですが、これはあくまで見える形となり、動機付けが出来た段階と捉えます。 様々な症状や衝動をきっかけとして人間関係などその方に纏わる「…
今回は共依存(人間関係の依存)における特徴の変遷とそれらと適切に向き合う方法ついて心療内科医が述べてみます。 アルコールが生み出した関係「共依存」 基本的に共依存とは、例としてアルコール依存症の夫婦関係を代表する言葉で、お酒を…